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死して屍拾う者無し

dokurock.exblog.jp
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東ドイツ国家評議会の建物

あっちに書いたり、こっちに書いたりと
アタイったらいつもの通り一貫性が無いねー。

ラムシュタインの詳細ネタはラムシュタインホームページに
書けばいいんだけど。
ラムシュタインのホームページは
アタイのIT知識不足により掲示板にしか書き込みが
出来ない状態なので、詳細記事とか書けないんす。
なのでこっちに書くことにした。
別にラムシュタインファンとか関係無く
結構面白い内容だと思うんでね。笑

にしても。
アタイの整理整頓下手なのが一目瞭然だね。笑
ま、いいやー。

最近ラムシュタインのDVDを色々見てるんだけど
昔の映像を見てると色んな発見があって面白いんす。
忘れてたことも思い出せるし。
やっぱり何年も見てないとDVDの詳細って忘れるんだね。
と言うのもその間、他のバンドのDVDを
見てたからなんだけど。笑
でもね、昔のラムシュタインのDVDには
ドイツ語と英語しか字幕が無かったのですよ。
当時アタイはどっちの言語もいまいちだったので
内容をきちんと理解してなかったんす。
おほほ。
いまだにどっちの言語もいまいちだけど
以前より少しはマシになってるのか
DVDを改めて見ると新たな発見が多いのですよ。
いやむしろやっと分かった内容もあるので
逆に初めて見たような感覚かも。笑

「ICH WILL」って言う名曲があるんだけど
この曲のプロモビデオがこれまたナイスなんす。
ラムシュタインのビデオはどれも面白いので
好きなビデオがいっぱいあるけど
これもアタイの好きなビデオのひとつ。

ストーリーはギャングに扮したラムシュタインの
メンバーが、銀行強盗をやらかして
メディアと群衆の前でとっつかまる・・・って感じ。
ギャングな彼らがこれまた最高にかっこ良くて
ファンならずともノックアウトされること
間違い無しなビデオなんす。笑

アタイがこのビデオを気に入ってる点は
彼らの役柄だけじゃなくて。
何と言ってもこのビデオを撮影しているロケ地が
これ以上の場所は無い!
ってくらいアタイにとっては最高な場所だからなんす。
今となってはここで撮影することは不可能だろうし。
2001年だから出来たんだろうなあと。
そう思うと、余計にアタイの勝手な思い入れが募って
ますますこのビデオは最高だ!
って思えてくるのよね。

と言うのもね、建物は銀行って設定になってるけど
これはかつての東ドイツ政府の
「国家評議会」の建物を使ってるんす。
国家評議会は首相官邸みたいなもんかなあ。
それがこちら。↓
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_8493623.jpg


DVDの中にメイキング映像が入ってて
ギターのパウルがコメントを入れてて。
「この建物はかつてのDDRの
国家評議会だったところだよ。
DDRと言ってもゲームじゃなくて、
かつて存在した小さなカワイイ東ドイツと言う国のことだよ。笑
この建物の中であの悪人のホーネッカーが
悪巧みをしてたんだ。」
って笑いながら言ってたんだけど
このコメントはアタイの心に沁み入りましたわ。
かつてDDRで暮らしてたパウルの口から
そんな説明が出ようとは・・・ってね。
そうか、そうだね、DDRって言われても
分からない人の方が多いもんね。
特に外国人は分からんだろうからパウルは
わざわざ説明してるんだろうね。
何か自分のことじゃないけど、
うーんって堪えた。
時代ってやつはよお・・・みたいなね。
過ぎたことが忘れられていく悲しさ。
歴史なんてそんなもんさ的な。涙

ま、そんな国家評議会の建物だけど。
東独時代は文字通り東ドイツの歴代首脳が
ここをオフィスとして使用してた。
ウルブリヒトとかホーネッカーとかね。

1990年に東西両ドイツの統一に伴って
東独政府が無くなったので、
それからその役目は変わってくる。
3年後の1993年に文化財として保護されたけど
しばらくは用途も無いままになってたそう。
そこへ使用者が現れる。
なんと元ドイツラントの首相シュレーダー君。
彼は1999年から2001年まで仮の官邸として
この建物を使用してたんだそう。
2001年に今の新官邸が出来上がるまでの
短い間だけどね。
国のトップが居座るには、
かつての東独政府首脳が居座ってた国家評議会が
妥当でしょう~ってことだったのかな。笑

ラムシュタインの撮影も2001年だから
恐らくシュレーダー君が引っ越した後
撮影を行ったんじゃないかなあと予測。
さすがに首相が官邸として利用している時に
音楽ビデオの撮影には使わせてもらえないと
思うんでね。笑

ああー楽しい!
アタイこういう因果関係を調べるのが
ものすごーく好きなんす。
うふふ。

そのラムシュタインが撮影に使った後の
国家評議会の行方がどうなったかだけど。
2003年から2年掛かりで建物全体が
修復されたんだそう。
修復費は約40億円。
ひゃー、凄いね!

そんで。
その後だけど。
2006年からはヨーロピアン・スクール・オブ・マネージメント&テクノロジー
と言う教育機関が使用してるんだって。
世界各国から学生が集まってきて
MBA取得したりとかつての国家評議会の建物の中で
お勉強をしてるんだそう。
ちなみに国から無償で場所を借り受けてるらしいよ。

なんとまー。
本当に面白いよね。
でもクロネコの話はまだ終わらないんす。

と言うのがね、クロネコ前々から
国家評議会の建物について知ってた話があって。
この建物の一部には歴史的な建造物の一部分が
使われてるんすよ。
何年か前にベルリンのハトバスに乗った時
ガイドさんが教えてくれたんだけど・・・。
ベルリンは第二次世界大戦の連合軍による
大空襲で壊滅的にやられてしまったんす。
自業自得とは言え、歴史的な建造物が
ドカンドカンと壊されてしまったわけだよ。
そんでその壊された建物の中にはベルリン王宮も入ってた。
コレが戦争直後の王宮の様子。↓
ボロボロだよね。
でも骨組みはあるから再建不可能では無いように見えるよね。
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_853212.jpg

ドイツ人ってこの点においては
不撓不屈の精神を持ち合わせてるから、
たいていの建物は戦後に作り直して
意地でも元通りにしちゃってるんす。
ベルリン大聖堂とかね。
でも、この王宮は再現されなかったんす。

何故って・・・。
東ドイツは共産主義者が政権を握っちゃったからかなあと。
その割りに大聖堂は再建されてるのが
ちょっと腑に落ちないんだけど・・・。
ま、それは今後のアタイの調査項目として
おいて置いて。笑
要は共産主義にしてみれば王政なんてもってのほかだから
王宮を再建する必要性なんて無かったわけで。
そんなの主張しようもんならアンチ・共産主義者
ってことになっちゃうからね。
王室イコール平等な社会じゃないもんね。

この瓦礫を元に作り直せばまだ何とかなったんだろうけど
当時の東ドイツ政府はこの残骸廃墟を取り壊して
さら地にしちゃったんす!
コレじゃあまるで現代日本人みたいじゃないの!
って思うよね。
何でもかんでも歴史的建造物は取り壊して
新しい建物をその上に建てていくって言う発想が
似通ってる気がすると言うか。
最近では歌舞伎座とかね・・・。
ま、東ドイツ政府が王宮を完全に取り壊したのは
イデオロギーの問題だから
日本人が新しい物は素晴らしい!って考えるのとは
ちょっと違うんだけど。

そんなこんなで。
王宮は取り壊されちゃったんだけど。
何とね、東ドイツ政府は王宮の一部だけを
保存してたんす。
その保存の方法と言うのが、
この一部を「国家評議会」の建物に
移築するって言う方法だったんす!

ほら。
こちらが昔の王宮のテラス↓
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_854334.jpg

そんで国家評議会の建物のに移築された
王宮のテラス!↓
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_8545369.jpg

おおお。
まさに移築されてるよ!
何とかこの部分だけは命拾いしたんだね。
良かった、良かった。
いや、出来ればもっと移築しておいて
欲しかったよね・・・。
たった一部じゃあ足りないよ。

アタイこのかつての王宮の写真を探すのに
ちと時間がかかっちゃった。
なんせ王宮は巨大だったからどの部分なのか
良く分からんくてね。
それに当時の写真や絵を見つけても
どの面なのかさらによく分からんくて。
したら説明が書いてあるウェブサイトを発見したんす。
どうやらね、この面はまさに通りに向かった面だったらしいんす。
となると現在の国家評議会の建物に
移築されてる面と同じ面にオリジナルのテラスが
あったんじゃないかと思われるわけで。

この王宮の残存部分は国家評議会の
建物ではちょうど正面玄関口になってるので
ラムシュタインのビデオを見ると、
ちゃんとその姿を見ることが出来るんだよ。
まさにメンバーが外に出てくるシーンで
映ってるのだ。

って言うかなんかこの記事だんだん
ブラタモリ・ベルリン編みたいになってきてるね。笑

そんなアタイにはまだ腑に落ちない点があって。笑
ドイツラントでは現在王宮再建プランがあるんす。
同じ場所に王宮を再建するぞー!
ってことが決定したんだそうで。
でも建物の3面だけをかつての王宮で再現して
残る1面はコンペに勝ち残った現代建築家が
自由にデザインすることになったんだそう。
・・・。
そんで、内装は現代建築にして、
中身は美術館とかレストランとかが検討されてるんだそう。
・・・。
そんなことして意味あるのかどうか良く分からんよね。
どうせなら完全再建すればいいのにってアタイは
思うけど、ドイツ人が決めたんならしょうがない。

そのプランが進行してるってことは、
王宮を建てるための場所が必要なわけで。
でも不思議なことにかつての評議会の建物は
取り壊されてないんす。
取り壊しどころか学校として運営されてるからね。
これこそがアタイの腑に落ちない点。

なのでアタイはさらに色んな当時の写真やら
今の写真やらをネットで見比べて見たんす。
んで色々検討してみた結果、
どうやら評議会の建物は
かつての王宮の場所をギリギリ外れたところに
建てられてるんじゃないか?
って言う結論になったんす。笑
いやー、コレが何とも難しかった。
地図を広げれば良いだけなんだけど
横着しちゃったもんだからさ。笑

これがかつての王宮。↓
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_8592567.jpg

さっき書かなかったけど、戦後王宮があった場所は
東ドイツ政府が瓦礫をがっつり取り除いた後、
その場所に共和国宮殿なる建物を
ドドドドーンと建てちゃったんだよね。
その共和国宮殿がこちら。
ギンギラしてるビルがその建物。↓
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_904213.jpg


でもこの建物もドイツ統一後、色々議論された結果、
つい数年前に全部解体されちゃったんす。涙
だからそこは今は芝生になってるんす!↓
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_913479.jpg

壊したり、作ったり、また壊して作ったり。
人間って・・・無意味なこと繰り返すよねー。

↑この写真を見ると下側の公園の真ん中にある
像が小さく見えるよね。
これはマルクスとエンゲルスの像なんす。
この二人は共産主義の一シンボルとして使われてるけど
彼らは今もここに居座ることは許されてるんだなー
って思うと何だか面白い。笑
こうなったら王宮が出来上がっても
マルクスとエンゲルスは対面で居座り続けて欲しいな。笑

そんなこんなで。
勝手にクロネコが偉そうにつらつら書いてるけど、
これはちゃんと調べればどこぞに
詳しく書いてある内容だと思う。笑
アタイは横着なのでウェブをチラチラっと調べて
何となく想像で点と点をつなげて描いてるに過ぎないんす。
かなりいい加減。笑
ドイツ語文献を詳細に調べるほどでは無いというか。
時間が掛かるからさー。
ま、それでも一人ブラタモリは面白かった。笑

そういえば、こないだ見た東ドイツのドキュメンタリ番組で
この「国家評議会」と「共和国宮殿」が秘密の
地下道で繋がっていた!
みたいな事を言ってたような気がする。
あんまりきちんと理解出来て無かったので不確かだけど。
あのドキュメンタリをまた見ることがあれば
今度はちゃんと聞き取ってみなきゃ。
でもこれだけ近くに建ててあるんだから
秘密の地下道があっても不思議ではないんだよね。
ちなみにつなげたのはもちろん東ドイツ政府だよ。
やっぱ東ドイツって面白いわ。
と言うかアタイの興味あるツボを見事についてくれる
ラムシュタインこそ最高だよ。
視点が普通じゃないと言うかねえ。

ラムシュタインのビデオを見ると評議会の外部と
建物内の様子も良く分かるので面白いよ。
DVDのメイキングだとさらに内装が良く分かるんだけど
さすがにそれはファンしか持ってないだろうからね。
ベースのオリバーがコメントをしている階段がこちら。↓
赤い絨毯は今でもこのままのよう。
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_95051.jpg

そんでキーボードのフラーケがコメントをしてるのは
評議会内にあるステンドグラス内装の前。
このステンドグラスは完全なる共産主義デザイン。↓
こんなの珍しいよね?笑
東ドイツ国家評議会の建物_c0016407_9112269.jpg

実物を見てみたいけど学生じゃないと中に
入れ無さそうだよねえ。
セキュリティチェックとかありそうだもんねえ。
でも見てみたいなあ。
次回ベルリンに行ったら寄ってみよう!笑

興味のある方はビデオをどうぞ↓

by kuronekomusume | 2010-01-11 08:04 | 追っかけ | Comments(4)
Commented by kae at 2010-01-11 11:02 x
こんにちは。
>ひとりぶらタモリ
確かにそれっぽいですね^^ 楽しく読ませていただきましたよ。
「ich will」は本当に名PVのひとつですよね。
それが、そんな由緒ある建物で撮影されていたとは!興奮しました。

あと、ひとつ前のアリーナの話。
わたしはルナシー追っかけをしていた人なので、でっかいところというと、東京ドームくらいしか知りません^^
その次で横浜スタジアムかな?
ドイチュラントはやっぱりサッカースタジアムが充実してる分、キャパが大きなところが多そうですね。納得。
Commented by kuronekomusume at 2010-01-14 18:16
kaeさん、こんにちは。
そうなんですよ、元DDRの国家評議会ビルで撮影されてるんですよね。なので共産主義情緒が画面に溢れてると思うんですよ。それを知らない人たちには70年代を思わせるしで、かなり効果的だなあと思います。
東ドイツが絡んでくると「ひとりブラタモリ」状態に拍車が掛かります~。笑
ドイツのスタジアムはほんとに巨大ですよ。屋根つきスタジアムならライブもオッケーですが、屋根無しはきついですね。
Commented by いやはや at 2010-01-16 09:08 x
クロネコさん
はじめましして。ラムシュタインネタを小耳にはさんだのでお知らせします。
私もDUS在なのですが、ドイツ人の知り合いが最近OSTStr.でラムシュタインのティルに会ったそう。帽子を被った男性の脇を通り過ぎた時、誰かに似てるなあと思った知人は、しばらく歩いた後、わざわざHallo? Bist Du Till?と聞きに戻ったらしいです。そしてティルの返事はYo!だったそう。何やってたんだろう。ビジネスバッグを持っていたそうです。
Commented by kuronekomusume at 2010-01-17 10:11
いやはやさん、こんにちは。
お友達がDUSのOststrasseでTillを目撃されたとは!かなり驚きですね!DUSでは割りとドイツ芸能人を目撃したことがあるんですがTillも来ていたとは!!一体Oststr.で何をやってたんでしょうかと気になりますね。Klosterstr.へ行って日本食を試す予定だったりしたら面白いですね。ビジネスバッグも意外ですし、気になります!
それより市内ならぜひ遭遇してみたかったですね!笑