死して屍拾う者無し

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ドイツ・オーガニック事情の記事に異論がありすぎて

クロネコが時折読んでる
INYOUと言うサイトがあるんだけど。
そこに気になる記事があって。
どうしても
何か違うんだけど感があって。
間違ってるんだけど感がぬぐえないので。

勝手に訂正記事を書くことにする。

その記事に連絡すれば?!
って話だけど。
そういうのは何か違う気がするというか。笑
ただのつぶやきに近い思いなのでね。

元記事はこちら
「世界トップレベルを誇るオーガニック先進国ドイツと、
オーガニックを探すのも困難なオーガニック後進国日本。
私が衝撃を受けた決定的な5つの違い。」

なんでもね、日本でオーガニックに関心がある方が
オーガニック先進国ドイツへ行って、
色々すごいところを見て感動されたようで
日本とドイツの違いを記事に
まとめられてるんだけど。
微妙にドイツ情報が間違ってるんだよね。
アタイそういう細かい点がすごく
気になるタイプで。
どうしても正さないと気が済まないんだわ。

ドイツ在住40年と言う方のお世話になったとかで
彼女?!の意見を参考に「ドイツ人は~」みたいな
ドイツ人観やドイツ人ライフスタイルを
紹介されてるんだけど。
これがまた。
ドイツ在住たったの12年のアタイが意見するのは
おこがましいんだけど。
だけど。
アタイが思うに。
この在暦40年の方のドイツ人観がすごく
古すぎて。
今の時代のトレンドに合ってない!と
思うので。
ここも指摘しないことには気が済まないというか。

ただの自己満足指摘記事なんだけど。
すみませんが、指摘させていただきますわ。

「オーガニック売上ランキング 世界1位」
もうこれがまず大間違いなんですわ。
ドイツは世界一位じゃないのよ。
一位はアメリカです。
ドイツは2位。
アタイは毎月発行されてるドイツのオーガニック雑誌
「Schrot&Korn」を読んでるので
知ってるんだわ。
ドイツはずっと2位です。
アメリカでのオーガニック食品売上金額は
年間で2兆4千億円だそうで。
ドイツの3~4倍くらい。
c0016407_03241927.jpg
(↑Frankreich:フランス、Vereinigtes Königreich:イギリス、Schweiz:スイス、Übrigens:その他)


とはいえ。
アメリカではオーガニックブームがすごくて
食品供給が追いつかなくなるから
オーガニックの基準値がEUや日本と比べて
甘いらしいよ。
そんでもって穀類は自国でまかないきれないから
オーガニックとはいえ輸入。
さらに、オーガニック加工食品には
かなりの添加物が入ってるとのこと。
(Schrot & Kornの記事より)

ドイツ人一人当たり年間にビオ食材に
支払う金額は106ユーロだそうで。
約1万3千円くらいかな。
EUの平均が56ユーロだから
ドイツがオーガニック先進国なのは
間違いないね。

そういえば。
ドイツではオーガニックのことを
ビオBIOと呼ぶけど。
フランスもBIOって呼ぶんだね。
最近知った。

さてさて記事に戻ると。
問題のドイツ人観だけど。
「ドイツ人の選挙投票率が高い」とか。
「ドイツ人は自分の意見を持ってる」
については確かにその通りだと思うので
異論は無いかな。


●「病になっても薬に頼りすぎない」
サプリメントや、自然療法にも関心のあるドイツ人。
○「病気になったらすぐに病院に駆け込む」
予防に関心の低い日本。

↑についてはどうかなーと思うわ。
確かに日本人はすぐ病院に行くし
医者に薬を処方してもらいたがるけど。
ドイツ人もたいがい薬好きだと思うよ。
アタイの目から見てそう見える。
ドイツ人のアスピリン好きは異常。
なにかっつーとすぐアスピリンを飲むからね。
アスピリンは医者の処方無しで
薬局で買えちゃうし。
そして。
日本の老人はたくさん薬を飲むのが
自慢みたいなところがあるけど。
ドイツの老人も似たようなもんだよ。
薬をたくさん飲んでる人が多いのよーと
70代の人から聞いたことがあるので。

そしてこの項目↓
●「1日1食だけきちんと食べる」
シンプルな食生活だからこそ質を追うドイツ。
○「1日3食きちんと食べる」
過食気味で食品の質が低下しがちな日本。

これが一番違和感を感じたわ。
これ確かに間違ってはいないのよ。
アタイがドイツに留学してた20年前は
これが主流だったので。
ドイツ人てば、朝と夜はパンにバター塗って
ハムかチーズをはさんで食べるだけなんだ。
質素だなーと言う印象で。
昼はその代わり温かい料理をたっぷり食べる!
みたいなね。

けど今の時代は変わってきてるんじゃ
無いかなあと。
と言うのが。
昼さえも温かい食事が出来なく
なってきてるんじゃないかなと。
この昼だけ温かい食事ができたのは
良い時代だったからで。
お昼休みも長かったからで。
奥さんが専業主婦だったからで。
旦那さんは自宅近くで働けてたからで。
ランチタイムには職場から
自宅に戻って奥さんが作る温かい食事を
摂っていたんだよね。
ほんとそんな時代もあったのね~的な。

でも今は違う。
現代ドイツ人も忙しいからね。
朝は確かにパンだけど。
昼だって下手したらパンだよ。
そんで夜もパン。
なんせ時間が無いから。
急いでるからゆっくりランチしてるヒマなんてない。
そもそも昼休憩が30分しか無い。
ドタバタ近場の店に駆け込んで
サンドイッチを買ったり
ピザを買ってオフィスに戻って
デスクの前でぱぱっと食べる。
じっくりレストランで座って食事する
なんて専業主婦のような
特権階級じゃないと不可能だと思う。
プロレタリアートはランチの時間さえ
削られて働かないといけないのよ。

当然自宅に戻る暇なんて無いし。
なんなら単身赴任の人もたくさんいるし。
会議の予定が詰まってるし。
結婚しても働いてる人が大半だし。
子供が居ても働いてる。
専業主婦なんてよっぽど旦那さんの
稼ぎが良い人で、
奥さんも働く気が無い場合以外
普通はみんな女性も働いてる。
だからランチなんて作ってるヒマは無い。
そんで。
大手企業じゃない限り社員食堂も無い。
社員食堂があってもレベルがいまいちで
健康に程遠いし。
オーガニック食材なんて使ってない。

軽食ばかりでむしろ不健康かと。
冷凍食材(ピザ)にたよりがちだし。
そもそもドイツ人女性が一週間に
料理に掛ける時間もすごく短いし。
確か5時間とかそんなもんじゃなかったかな。

ライターさんは
在暦40年の人に
「ドイツ人の食生活は
パンとか甘いお菓子とか不健康に見えるんですが」
と質問したらしいんだけど。
そしたら在暦40年さんは
「ドイツ人は白いパンを食べない、
黒パン(精製してない)を食べるのよ
だから健康なのよ」
との回答だったそうで。
(確かに精製した白いパンばかり食べてると
不健康になるからね)

けど。
残念だけど。
これも違う。
現代ドイツ人てばかーなーり精製した小麦を
食べてる。
むしろ食べまくってる。
黒パンなんかより食べてるんじゃないかな!?
ってくらい食べてるよ。
白パンのサンドイッチ、
バーガー、クロワッサン、バゲット、
ベーグル、菓子パン、ドーナツ。。。
かなり白いよ。
冷凍ピザ、パスタも精製小麦でしょ。
そりゃまあ未精製小麦の食材も
たくさん売ってるけど。
アタイの目から見ると
かなり白いパンとか食べてるからねー。
しかもバターたっぷり。
チーズたっぷり。
またはジャムたっぷりで。

ライターさんはドイツ人は一日一度
ちゃんとした食事を取ってると
書いてあるけど。
「毎日たくさん食べないから量より質」
とか書いてあるけど。
つーか、これドイツ在住の日本人が見たら
笑うところだと思うんだけど。
ウケル。
まじウケルんですけど・・・みたいな。
量より質ならドイツ人があんなに
太ってるワケ無いじゃーん!
わははははー。

ドイツ人はアタイの目から見て・・・
「毎日たくさん食べるし、質より断然量!」
と言う民族だよ。
質なんてほとんどのドイツ人が気にしてないよ。
このライターさんの書いてることの
間逆がドイツ人の特性だよ。
そりゃライターさんの主張とあってる人も
中に居るだろうけど。
質を重んじる人はいるにしても
量も重んじるからね。
なので。
量も少なくて質も重んじる人は・・・
ドイツ国民の中の数パーセントだけだよ。
そしてそのほとんどは老人だよ。
何故なら老人は量が食べれないから。
確実に55歳以上だよ。
もう断言出来る。

だから。
この記述は的外れ。
昔のユートピアと老人の食生活をまとめてるに
過ぎないよ。
今のドイツ事情とは違いすぎる。
アタイはつい最近までベルリンで
飲食店を経営してたから
余計に分かるんだー。
残念だけどこの点に関してはアタイの方が
専門だよ。

次の項目もなかなか面白い。
●「いいものは、ずっと使い続ける。」
流行に振り回されないドイツ人。
○「海外のもの、新しいものはかっこいい。」
流行と、メディアに振り回され続ける日本人。

これもねー。
一昔前の価値観だよ。
まさに今60歳以上のドイツ人に当てはまる
ドイツ人気質がこれ。
それ以外の世代は日本とほとんど同じだよ。
センスとかは日本の方が上だけどね。
アタイが見てて思うのは。
西側のドイツ人はかなりのマテリアル主義だね。
新しいもの、流行のもの、イケてるものが大好きで
パワーショッピングが好きな人が多い。
男女ともに。
そして45歳以上は特にその傾向が強いね。
日本のバブル時代の人に似てる。
逆に20代とか30代のドイツ人は
ブランド物が大好き。
昔のドイツ人はブランド名すら知らないような
人が多かったけど。
今は違う。
ヴィトンとか持ってる若い子もいっぱいいるからね。
時代は変わったのですよ。
この在住40年さんて40年もドイツに
住んでて何を見てるんだろ?
って逆に不思議。
どうすればそんな古い
価値観をキープできるのか
逆に知りたいな。

ちなみに。
ドイツ人の中には、新しいものに
飛びつくのが嫌いと言うタイプの人が
一定数居て。
それは老若関係なくて。
ただそれを貫くにはかなりの意志が居るから
アタイが見た感じでは
ベルリンはアーティスト気質な人が
多いから、そういうタイプもちらほらいるけど。
大企業が多いデュッセルドルフには居なかったな。
だから。
残念だけど、ドイツ人も割りと流行
そして周りに流される人が多くて。
自分の意見なんて無い人もたくさんいるんだよね。

って。
って。
そんなのドイツ人としゃべってても
ドイツ人がそういう意見を言うのに。
この在暦40年さんは一体どこの誰と
コンタクトを取ってるんだろうかね?
ほんと、時代錯誤過ぎて驚く。

ライターさんは、
日本ではチアシードが流行ればチアシードばかりが
街に並び、
ココナツオイルが流行ればココナツオイルばかりが
街に並ぶ・・・って書いてるけど。
これそっくりそのままドイツも同じだから。
むしろ日本なんか比べ物にならないくらい
チアシード入りのパンが大流行してるから。
オーガニックとか関係なく普通のパンにも
チアシード入りが標準になってきてるから。
ココナツなんてドイツ人の方が好きだし。
なんならマヌカハニーだって売ってるよ。

世の中というか、世界には
フードトレンドっていうのがあって。
多くはアメリカ発だけど。
どっかの誰かがブームを作るんだよね。
で、それがヒタヒタと世界中に広がっていくんだよ。
アタイはドイツと日本の両方をウオッチしてるから
その流行が見えるんだよね。
日本だけじゃなくて、ドイツも同じ。
ただ日本の方が過剰に報道してる感は
あるけど。
そんでドイツ人は食へのこだわりが少ない人が
大多数だからそこまでメディア報道は
過熱しないけど。
実際は流通してるし、お店には流行の
食材が並びだすんだよ。
そのスピードは割と速くて。
たとえば。
抹茶が凄く分かりやすいんだけど。
フード系の雑誌やビオの雑誌で
抹茶を見かけるようになったなーと
アタイが気がついてから
半年以内にあっと言う間にドイツ中に
抹茶が広がって。
それ以降いちいち説明しなくても
抹茶がナンなのかみんな知ってるレベルに
なったというね。
それが他の食材でも同じように起こるのよ。
実際体験したから分かるんだー。

ドイツにも食材のトレンドとかブームはありますから。

アタイがドイツで感じた食材ブームは、
2015年は抹茶とスーパーフード。
2016年はグルテンフリー。
2017年はヘンプ食材
だね。
日本はヘンプ(麻)を大麻だと思い込んでるから
ヘンプ食材が流行らないだろうけど
日本以外ではブームがヒタヒタきてるよ。
世界的ブームだから誰か仕掛け人が居るんだろうなと
言うのが良くわかるよね。
アタイはヘンプ食材が好きだからウェルカムだけど。
果たして来年は何が来るかな~。

なので。
ドイツがすごいとか、日本がダメだとか
そんなことはあまり関係が無いんだよね。
それよりも。
何故日本でオーガニック食材が
流通しないのか?とか。
何故ドイツではオーガニック食材が伸びてるのか?
とかそういうポイントを在暦40年さんに
尋ねてほしかったなと。

ドイツのビオスーパーには有機リンゴが
たくさん並んでいたって書いてあるけど。
これもねー。
時期によるからね。
農薬散布量が最も多い果物はリンゴだけど。
オーガニックリンゴはもちろん無農薬。
でもリンゴと言うのは夏の終わりごろに
収穫されるので。
一年を通して流通させようと思ったら
農薬漬けにしないと腐っちゃうんだよね。
無農薬の場合は、冷蔵保存して
なんとか長期間貯蔵するけど
それでも6月くらいには在庫切れになるのよ。
お米みたいなもんだね。
新米を待つ期間がある・・・みたいな。
でね、その間ドイツのスーパーはどうするのか
というと。
リンゴを輸入します。
南半球から。
季節が逆だからね。
これはオーガニックでも同じ。
お店にリンゴを並べるにはオーガニックリンゴを
ニュージーランド辺りから輸入するしかないんだわ。

けど。
ニュージーランドから来たリンゴって
輸送してるから。
環境を汚染することになるわけで。
地産地象コンセプトに反するんだよね。
2ヶ月くらいリンゴを我慢しなさいよ!
って話でもあるし。
なので。
店頭に並んでいるからといって
オーガニックだからといって
必ずしも全部が全部良いとは限らないんだよね。
そういうポイントも考えるのが
本来のビオ/オーガニックコンセプトだよね。

って。
難癖ばかりつけてる場合じゃないよね。
自分でもビオに関する記事を書かないとね。
うふふ。

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by kuronekomusume | 2017-08-12 03:25 | 日記 | Comments(0)