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死して屍拾う者無し

dokurock.exblog.jp
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終わらない難民問題

難民問題は・・・
少なくともヨーロッパでは
まだまだ終わってないんだけど。
むしろ増え続けてて。
いずれドイツにひたひたやってきそうな
難民のニュースを見ると
人一倍レイシストなクロネコは
怖いなと言うより、
嫌な気分になるよ。

ドイツの政党は先月頃まで難民問題について
明確なスタンスを示さなかったのよね。
かーなーりー重いテーマなので
間違ったことを言うと
火だるまになるからかなと。
特に。
アンゲラ率いる政権与党の
CSU/CDUは無言を貫いてて。

1ヶ月くらい前にアンゲラは
支持者を前に9月の総選挙向けに
スピーチをやってたんだけど。
「2015年にはドイツが難民を受け入れたことにより
大変な労力と作業をみなさんで共有し
ともに乗り越えることが出来ました!」
と過去形で言ってた。

野党はこのポイントを突けば
アンゲラを落とせるはずなのに
これまたどこの野党も何も言わなくて。
ナンなんだ?
とアタイは思う。
やぶへびになるからか?
難民に対してネガティヴコメントをすると
レイシスト呼ばわりされるから
それを恐れてるのか?

ドイツ国民の、
少なく見ても半分くらいは
もろ手を挙げて難民ウェルカーム!
とはおもってないはず。
思ってないけど言えないだけ。

国がめちゃくちゃに破壊されて
生活に困っている難民のことは
かわいそうだから
助けてあげたいけど
あんなに一度にたくさん来られると
ドイツ側も困るから
少しずつにして欲しいな。
とか。
あまりたくさんくると予算が必要になって
自分たちが身を粉にして働いて
納めてる税金が
全く自分たちのためには使われなくて
難民のために使われるから
納得行かないんだけどな。
とか。
難民にまぎれて犯罪者もいっぱい
ドイツにやってきて私たちの治安が
脅かされるのは嫌だな。
とか。
難民は怖いな。。。
とか。

そういう負の感情を持ってる人は
たくさんいるだろうし。
クチには出さないけど思ってる人も
多いと思うのよね。

そんで。
2015~2016年に急激にドイツに入国させて
しまった難民のことについて
「あれは政府の失策だ」
と思ってるドイツ人も居るに違いないのよ。

ただ・・・。
それをおおっぴらに言うと、
「おまえはAfD支持者か!」
「レイシストか!」
「あんたみたいなのがいるから
ドイツはナチだといわれるのよ!」
と非難される恐れが高いので
それを嫌がるドイツ人は大きな声では
本音を言わないし
言えないんだよね。

中には本気で、難民を助けたい!
ドイツはもっと難民を受け入れるべきだ!
って思ってるハッピーセット脳な
人もたくさんいると思う。
そういう人たちが、
本音を言うドイツ人を大声で
批判するんだろうなと。

なんだかなーと言うね。

だから政治家もとても慎重に
ならざるをえないのかなと。
はっきり言っちゃってるのは
それこそAfDと言う隠れネオナチの
疑いが強い政党と。
本物のネオナチ政党くらいかと。
そんでもってクロネコもだね。

でもここにきて。
いまいち支持が伸びきらないSPDが
発言してましたわ。
「難民の受け入れはドイツだけで
決めるんじゃなく、EUとしての枠組みで
決めるべきだ」
みたいなことをね。
とはいえ、まあまあ緩めの発言よね。
はっきりしないというか。
EUに責任転嫁してるというか。

そんで。
政権与党のCSU/CDUと言うのは
キリスト教政党なんだけど。
CSUとCDUが一緒に組んでる党なんだよね。
どっちもキリスト教だけど
CSUは主にバイエルン州に拠点を置く
本物のキリスト教系かと。
じゃあCDUが偽者かと言うとそういう
わけじゃないんだけど。
CSUの方がより保守なんじゃないかなと。
カトリック色が強いんでね。
そんなCSUは保守として
「難民受け入れは年間最大20万人までに
すべきだ!」
と、アンゲラのCDUと頭あわせをしないまま
見解を出したんだよね。
ええええー!
勝手に見解出しちゃう?みたいなね。

それに対して総選挙向け演説で
アンゲラは
「自分たちさえ良ければそれで良いという
考えじゃダメでしょ!
みんなで助け合わなくちゃ!」
と言うてました。
支持者は、目をキラキラさせながら
そうだ!そうだ!
と言うてましたわ。

ドイツ人・・・優しすぎ!寛容すぎ!

そんな難民問題だけど。
以前にも書いたとおり、
ものすごい金額をEUがトルコに支払って
シリア人&それ以外のアラブ系及び犯罪者が
トルコ経由で陸路欧州になだれ込んでくるのを
止めた効果があって。
2017年にはトルコ経由で難民は
ほとんど入ってきて無いのよ。

だけど。
難民のガッツをなめちゃいかん。
トルコがダメなら他のルートがあるさ!
と言う事で。
別ルートからどんどん入ってきてます。

今人気なのは地中海ルート。
リビア経由で地中海にゴムボートで
漕ぎ出して、
イタリアのシチリア島に流れ着いて
そのままイタリアを足がかりに
欧州に入り込む!
と言うルートです。

リビアからの難民動画を見てると。
なんでも、難民は一人当たり
2000ユーロを所持してボートに
乗り込むんだそうで。
ひとつのボートに一体何人乗ってるのか
不明だけど。
わんさか乗ってる。
終わらない難民問題_c0016407_04465698.jpg
彼らのボートはリビア沖から12海里(又は60海里?!)
離れたところまでなんとか漕いで行くらしく。
そこまで行けばNGOのボートが
待っているので
NGOのボートに助けてもらうんだそう。

NGOは自分たちの船に難民を移しかえたり
はたまた難民ゴムボートをモーターボートで
引っ張ったりして
そのまま一番欧州の島、イタリアシチリア島まで
連れて行くんだそうで。
で。
無事難民たちはシチリア島に上陸、
つまり欧州に入れるというわけ。

人気ルートはリビア経由のシチリア入りだけど。
モロッコ経由のスペイン入りと言うルートも
人気みたい。
今年の1~5月の5ヶ月だけで
シチリアとスペインを足すと
9万人以上が入ってきてるという!
OMG!
終わらない難民問題_c0016407_04592448.jpg
このリビア沖でボートを助けてる
NGOというのは、欧州各国の
心優しい人たちが組織していて
船やゴムボートで地中海に出て
難民たちを救う活動をしてる団体のことで。
幾つかあるらしいけど。
有名なのは、
Save the Children
Sea Eye
国境無き医師団
Avaaz
などかな。
終わらない難民問題_c0016407_05020351.jpg

実際はEUとか、イタリアの警備船が
地中海に出てて、
難民を取り締まってるんだけど。
NGO的には警備船の数が足りないとか
難民の中には子供も病人もいるから
速く助けなくては!
と言うことで。
率先して12海里ギリギリのところまでいって
我先に難民を救ってるんだそうで。
本来はイタリア政府が制定する取り決めがあって
その基準に則って難民救出に当たらないと
いけないらしいんだけど。
「難民を船に移動させてはならない」とかね。
そんなルールを守ると命が救えない!
とNGOたちは主張してイタリアの規定に
サインせず、いわば非合法的に難民を
救ってるんだそうで。
命を救ってるんだから良いでしょ!
と言うのが彼らの主張。

イタリアとしては。
勝手にどんどん難民を連れてきてくれる
NGOにほとほと困っていて。
幾ら人道的とはいえ、
何万人もどんどん連れてこられると
受け入れる方もいっぱいいっぱいになるし
病院もいっぱいいっぱいになるし。
もう無理だからー!!!
EUみんなで協力してよー!
と先月悲鳴を上げて。
EUがお金を出したとのことで。

そして。
ここ数日はNGOが活動を停止したとのことで
ニュースになっとります。
なんでも。
リビア警備船が警護を強化したらしく
ゴムボートで出て行く難民らを
銃で撃ちはじめたんだとか。
ついでに12海里に近づいてくる
NGOの船にも撃ってくるので
危険だという事で止めたそう。

なるほど。
なるほど。

と言うか。
もともとはリビアの警備船は
厳しかったらしいのよ。
カダフィー大佐が生きていたころね。
きっちり警備に力を入れてくれてたので
難民が地中海に出て行くことは
ほとんど無かったらしく。
イタリアとカダフィ大佐が取り決めも
行っていたそうで。
でも。
でも。
英米がカダフィ大佐を殺してしまって
リビアの政権転覆と言う名の元に
カダフィ大佐の遺産強奪をやったので。
その後国がめちゃくちゃなってしまい
そこからどんどんアフリカ人が
地中海にあふれ出してくるようになったという。
ほんっと。
ほんっと。
米英はろくでもないよね。

と言うか。
リビア経由で流れ着いてくる難民は
リビア人なのかとアタイは思っていたんだけど。
映像を見てるとかなり黒人が多くて。
リビア人て黒人だったっけ?
とか無知なことを思いつつ
見てたのよね。

違いました。
クロネコがアホでしたわ。
リビア経由でシチリアに流れ着いてる
難民のうちわけを見たら
リビア人ゼロだった!
リビア人は出て行かないんだ!
ある意味驚きではあるよね!

内訳は・・・
ドイツ語ですけど。
2017年1~6月までの難民出身国が左。
カッコ内は公用語。

ナイジェリア(英語)
ギニア(フランス語)、
コートジボワール(フランス語)、
バングラデシュ、
シリア、
ガンビア(英語)、
セネガル(フランス語)、
マリ(フランス語)、
モロッコ、
エリトリア
終わらない難民問題_c0016407_05103385.jpg
ほんとに見事にリビア人が居ない!
面白い。
非常に面白い。
そして。
公用語はフランス語か英語の国が多いという。
まさに。
植民地だった国、搾取された国ばかり。
これは。
この人たちはフランスかイギリスが
最終目的地なんだろうかね?
とアタイは思ったわ。
イタリアとスペインはただの
入り口に過ぎない。

そしてあんま考えたくないけど
アラブ系の国、
シリアとかはドイツに来るのかも・・・
と思ったり。
でもでも。
EUにはダブリン条約なる決まりがあって。
本来難民は最初にたどり着いた国が
責任を持って面倒を見なくては
ならないとされているそうで。
となると。
この人たち全員の面倒を見るのは
イタリア、スペイン、ギリシャ、キプロス
ということになるわけで。
宗主国のフランスもイギリスも
知らん振りを決め込むことが
可能というわけで。
たまったもんじゃないのは
やっぱりイタリアだよね。
ふざけんなフランス!
ふざけんなイギリス!
と思うよね。

難民出身国は
アフリカのいろんな国が上位を占めてるけど。
みなさん割と長旅をしてリビアまで
たどり着いてるんだね。
地図だとこんな感じだよ。
終わらない難民問題_c0016407_05140556.jpg
興味深いのが。
CIAがFacebookを使ってわざと
混乱を起こしたと言われてる
アラブの春でしっちゃかめっちゃかに
なってしまった国々は
本当にこの難民には該当してないんだよね。

難民が自分の国を逃げ出してる理由は
ナイジェリアとコートジボワールは
テロとか内戦とからしく。
ギニアは2013年に発症したエボラ出血熱で
国内がてんやわんやだからだとかで。
それって・・・みたいな。

フランスとかイギリスはアフリカに
植民地をたくさん持っていて
搾取しまくった歴史があるから
それが今返ってきてるよね。
ツケってやつかな。
そしてカダフィ大佐を殺したツケ。
そのツケは本当はアメリカに負って
欲しいんだけどね。

ドイツは植民地が無いので
他よりアフリカ人が少ないんだろうね。
外国人労働者を入れてしまったから
トルコとかその他アラブ諸国人は
たくさんいるけど・・・。

難民をしこたま欧州に送り込んで
欧州をパニックにしてやろう!
欧州を難民侵略させてやろう!
みたいな考えがあると主張する
陰謀論ドイツ語サイトがありまして。
下手すると完璧右翼系になるので
かなり注意深く分析しないといけないんだけど。
そこで見た動画が興味深かったのよね。
なんでも。
リビアから流れ着く難民を積極的に
救出しているNGOのほとんどは
いわゆるグローバルエリート、
つまりユダヤ金融系がバックアップしてる
団体であると主張してて。
色々書いてあったけど。

一番クロネコが、ほほー!と思ったのは
AVAAZですわ。
ぬわんとAVAAZに資金提供してるのは
ジョージ・ソロスらしい。
なるほどー。
なるほどー。
クロネコ、6,7年前だかにAVAAZという
NGO団体を知ったんだけど
かなり民主的な活動をしてる風に
装ってるけど胡散臭いわと思っていて。
いわゆるポリティカル・アニマルとして
鯨漁を批判してたからで。
クロネコは鯨漁を批判する団体には
懐疑的なんだよね。
だからAVAAZが鯨漁以外でも
何を主張しようが無視するに限る!
と思っていて。
そしたら。
やっぱり胡散臭かったというね。
ジョージソロスが後ろで糸を引いてたなんてね!
アタイの直感正し過ぎ!

とまあ。
本当に陰謀論がNGOを使って欧州を
難民パニックに陥らせようとしてるのかどうかは
分からんけども。
そういうインフォもありますよと言う事で。

by kuronekomusume | 2017-08-16 05:33 | ドイツ政治 | Comments(0)