死して屍拾う者無し

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映画評/おもちゃ

眠い~。
昨日の夜映画を見てしまって寝不足だからだわ。
ずーっとどうしても見たかった作品だったのと、
見始めたら止まらなくて、ついつい夜更かし。

おもちゃ
1998年
出演:宮本真希、富司純子、南果歩、津川雅彦
監督:深作欣二
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この映画は割と見るまでに
苦労したので感慨もひとしお。

もともと昨年末頃、うちの母から
「クロネコ、SAYURIを見たなら、やっぱり
おもちゃも見といた方がええよ。
しかも監督は深作やで。」
と薦められてて。
ぬぬぬ。
深作の作品?!しかも芸者もの?
み、見たい!!どうしてもどうしても見たい!
と半年くらい探し回ってたんですけど。

デュスではレンタル不可。
アマゾンにも見当たらず。
ウェブで調べてても在庫自体が無いような感じ。
ここは直接東映から買うか?と思ったけど
東映ったらビデオもDVDも販売してなくて。
(東映に問い合わせた)
万策尽きたか?と思っていた矢先。
つい最近知り合った人がこの映画をデータで
持ってることが発覚!!!!
なんてこった!
灯台下暗しとはまさにこのこと。
人間何事も執着心が大事っすね!

その人に頼み込んでコピーしてもらって
無事にDVDメディアを入手したんですけど。
何かねデコーダエラーとかで音声が無い!
動画オンリー。
ウェブでいろいろダウンロードしてみたけど
無声映画ですか?状態が続くこと1週間。
知り合いに泣きついたら、ありとあらゆる
デコーダに対応しているフリーソフトを
教えてくれて。
インストールしてみたら、無事に音が聞こえた!
ひゃー、感激!
それが昨日の夜11時。
それから映画見始めてしまった訳ですよ・・・。
映画を供給してくれた知り合いのことは
正直苦手なんですけど、
映画見たさでガマンして愛想良くしてる
最低人間のクロネコ。
おほほ。

けど。
苦労して見ただけあって。
この映画、すごくすごくイイです!
映像が美しいのは言うまでも無いんですけど。
女優さんたちの所作が絵になっていて
動く芸術作品を見ているよう・・・。
ほお・・・っとため息が出ちゃう。

昭和30年京都の置屋(ゲイシャ・ハウス)が舞台。
見習いのトキコの目を通して、
芸者や花街の風習、暮らし、しきたりを描いています。
彼女が置屋の家事手伝いをしながら
芸者としての芸を学んで、そして舞妓になる!
舞妓になったときの彼女の名前が
「おもちゃ」なのです。

チャン・ツィー主演のSAYURIを見た人なら
より京都の芸者というものを楽しめると思います。
あれはあれでひとつの世界になってますし、
サユリの一貫した愛を貫く物語なので
とてもアタイは好きなんですけど。

こちらはもっとあっけらかんとしてる感じ。
サユリのようなジメジメした女のイジメは無いですし、
主人公の前向きさがとても爽やかに
描かれています。
嫌々ながら芸者をやってるのではなくて、
割とみんな芸者人生を楽しんでるので
見てるほうも明るい気分になるというか。
ハリウッドの絢爛豪華に作りこまれたセットには無い
和の美が画面全体に溢れ返っていて
見るものの心を和ませます。
京都に居るような気分を味わえるのです。
日本女性の美と醜態が感じられるのも良いところ。
芸鼓の貞操観念があっけらかんとしてて
すごく好感持てます。

トキコ役の宮本真希さんは、とてもかわいらしくて。
舞妓姿がすーっごく似合ってる。
初々しさが光ってる。
あんなに違和感無く着こなせる人が居るんだあと感心。
水揚げシーンも美しくて、感嘆。
彼女はこの映画で新人賞から主演女優賞まで
取ってるにもかかわらず、その後あんまり
活躍してない様子。
なぜかしら?
セリフ言うとダメなタイプかな?(←こういう女優多いね)
トキコ役では表情と動きの演技がメインだからなあ。
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美しくて絵になるのが富司純子。
寺島しのぶの母でもある富司さんですけど。
年齢もこの時点で50代だと思うんですけど。
艶っぽくて、それはそれは美しいんですよ。
寺島しのぶは全然キレイじゃないけど、
富司さんは年齢関係無くお美しい!
さすがに着物がお似合で日本画を見てるよう。
加えて着物を着た所作がもう芸術的!
嫌味の無いさらりとしたオカアサンを演じて
らっしゃって。
大変大変ステキです。

先輩芸者は、南果歩と喜多嶋舞。
南果歩はさすがですわ。
芸者役が見事。
男を手玉に取るところから、
跳ね返す強さまで、もうかっこいい。
ほれぼれざんす。
こないだ再婚した渡辺謙とは意外にも
芸者つながりだったのかも?
公開は謙さんより先ですけど。

ロブ・マーシャルは間違い無くこの映画を
見たんだろうなあ~って思っちゃった。
パクったりというよりも、
参考にしたんじゃないかなあと。
二つの映画では時代が異なりますからね。

それにしてもこの映画気に入っちゃった。
ストーリーというより花柳界の風習とか
京都の家並みがツボです。
これからも何度も見ちゃいそう。
でも不思議なのはこの映画の認知度の低さ。
割と賞を取ってるし、そんなに古くない映画だし。
サユリが公開されてたとき、日本では
クローズアップされてたのかな?
それにしてはDVD化どころかビデオ化の
話も無さそうだし。
ウェブ上にもあまり情報が無いし。
何か深い訳でもあるのかなあ???
この作品がすばらしい分、
何だかもったいない気がして。
日本ではレンタルは出来るのかな???
それさえ不明。
製作者と権利とかでもめてるのかな?
うーん。

深作作品ってコレ入れても2本くらいしか
見たことが無くて。
巨匠といえばもともと「任侠モノ」か
バトルロワイヤルだと思うんですけど。
暴力モノを描かしたら右に出るものは居ない!
みたいなイメージがアタイにはあって。
まあこの映画にはほとんどそういうシーンは
ありません。(ほんのチラッとだけあるけど)
巨匠の映画魂を感じるためにも
他の作品も見てみよう!と思った次第。


いつも映画評は自分の感性に合うか合わないかで
好き放題買いてるんですけど。
星で評価つけることにします~。

星5つ:アタイにとっての極上!!人が何と言おうが最高!
星4つ:すごく良いのでオススメ!
星3つ:一般的に良いのでオススメします。
星2つ:悪くは無いけど、良くも無い。
星1つ:いまいちピンと来ない。
星無し:時間の無駄なので見なくてイイ。
こんな感じどすなあ。

「おもちゃ」:☆☆☆☆4ツ星
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by kuronekomusume | 2006-07-28 03:38 | 映画評 | Comments(0)