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死して屍拾う者無し

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映画評/「ALWAYS 3丁目の夕日」

ALWAYS 3丁目の夕日
出演:吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希
監督:山崎たかし
公開:2005年

前々から見たいな~と思ってたので
いつものレンタル屋でDVDを借りて見ました。
感想は・・・。

話題性があったわりに「いまいち」。
賞を取るほどじゃないというか。
製作者側の感動させてやる~!っていう意図が
見え隠れするし。
あの時代は良い時代だったんだ~ってのを
押し付けてるというか。
そんな時、アタイのようなタイプの人間は
素直に感動出来ないっつーか。
とか言いつつも、ほろりとしちゃったんですけど。
なのに、イマイチ感動もないし、
良い映画だ~!って思えなかったんすよね。

アタイは昭和生まれだけど
昭和50年生まれなので、
この昭和30年代がまったく別世界過ぎて
ぴんと来なかったのか。
けど多分それは理由じゃないはず。
だってアタイは時代物映画が大好きで
江戸やら明治やら大正ものだって時代を
知らなくても楽しく見てるからね。
なのに、この映画はぴんと来なくて。

理由として考えられるのは。
「全部が作り物」だったからでしょうな。
CG多用しすぎ。
CG以外もすべてがセット。
夕日まで偽もんか?ってくらい嘘っぽい。
そんなところで人情劇見せられても
ぴんと来るはず無い。

あの時代を映像化するにはCGしか
無いんでしょうけど。
あそこまで多用されると
見てるほうが疲れちゃう。
風景を普通に撮影してる映像でさえ
映像効果を出すために100パーセント
処理が施されてるのが今の映画。
でもあそこまでやられちゃうと
アタイはあんまり好きじゃない。

それに。
アタイが好きな映画の条件って
「ロケ撮影であること」。
この映画って・・・。
CG画面じゃないと思ったら
あとは全部セットの撮影。
あー。
何だかテレビの安っぽい昼ドラか
ドリフのコントを客席から見てるような気分。
もしくは上野の民俗博物館に行ったような気分。
ものすごく嘘っぽい。

それでいて。
ストーリーの薄さ。
何じゃありゃ?ってくらいの薄さ。
もう次から次へと展開が読めて
ちっとも面白く無い。
映像処理に力を入れすぎてる映画は
内容がおろそかになるっていう典型。
途中で考え事しちゃうくらいのつまんなさ。

なので、あの中であれだけの演技が
出来てる役者陣はスゴイと思う。
演技も嘘っぽくしなきゃいけないわけだから。
本気っぽく演じると逆に浮いちゃうわけで。
ウマヘタに演じる力が必要っていうか。
自然な演技はご法度。
そういう意味では役者陣が賞を取ったのは
ある意味納得ね。

いつもどおり役者の演技を
クロネコ視点でぶった切っちゃうと。笑

主役?の吉岡秀隆は。
ダメダメ男役を演じてるんだけど。
かなりのダメ具合で。
見てて気持ち悪くなるくらい。
気持ち悪くさせるってことは上手いんだろうけど。
なのに同情とかの気持ちを起こさせない。
彼は役者としてどうなのか他の作品も
見て判断しなきゃ。
今のところよく分からないので。

薬師丸ひろ子は好きじゃないけど
違和感感じない演技だったから
まあ上手いんだと思う。

あとやっぱり目の力がすごくて
演技も可愛くて大好感なのが
堀北真希ちゃん。
上手いかどうかは判断しかねるけど
見てる人をひきつける力が
彼女にはあると思うので今後も要チェック!笑

アタイは小雪ちゃんが大好きなので
とっても楽しみにしてたんだけど。
相変わらず小雪ちゃんは美しくて
憂いをたたえた表情がステキで。
でも。
小雪ちゃんデカ過ぎ。
昭和30年にしちゃデカ過ぎ。
飲み屋のカウンターに体が納まりきってない。
体格良すぎて、幸薄そうに見えないし。
演技はいいんだけど、その美しすぎる
プロポーションが映画の時代に
マッチしてなかったのがミスキャスト。
あーあ残念なり。

子役の男の子たちはとても演技をがんばってて
非常にかわいらしいです。
まあ、この映画だから上手く演技してるのが
効果的にあらわれてるのかな。
大人の予測に合った演技です。

あとさ、気になったんだけど。
三浦友和の演技って何なの?
あの人って演技派だっけ?
アタイはまったく好きじゃない演技なんだけど。
ものすごくうそ臭い。
この映画のコンセプトにはあってるんだけど。
でも今後彼の出演作は見ないことにしたいな。

この映画は良い様に書くと、
あの時代を知らない世代には
民俗資料になるし。
知ってる世代は懐かしいだろうし。
そういう映画です。
あとは昭和人情映画として見れば合格かな。
アタイは原作のマンガを読んでないので
あの世界観を知らないんだけど。
ファンにとっちゃ映画は駄作のような気がするなあ。

アタイの星評価は、
ホロリとしておきながらなんなんですけど。
映画を見た時はちょっと精神状態が
落ちてる時だったので、
大分立ち直ってきた今は厳しく行きます。笑
☆☆:星2ツ(悪くは無いけど、良くも無い)
by kuronekomusume | 2006-11-06 07:35 | 映画評 | Comments(0)