死して屍拾う者無し

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2007年 07月 09日 ( 1 )

映画評/「es・エス」

ひっさびさに映画を見たので映画評を・・・。
単に昨日の夜中3時ごろ
テレビを見てたら
エスをやってたので見ただけなんだけど。
なんつーかねえ、
見るんぢゃながっだあああ~って感じ。
まだ具合が悪いわ~。

エス
主演:モーリッツ・ブライプトロイ、
クリスチャン・バーケル
監督:オリバー・ヒルシュビーゲル
公開:ドイツ2001年

これはドイツ映画っす。
大分前に公開されてるし、
日本でもレンタル可能だし、
日本でテレビでもやってたような
気もするから
見たことある人いっぱいいそう。

日本に住んでた頃
ドイツ映画好きだったってのもあって
大抵新しいのはレンタルしてたけど
この映画だけは毎回スルーしてたのよね。
だって何か怖そうだし~。
アタイはオドロオドロシイミュージシャンが大好きで、
そういう雰囲気も好きなくせに
怖い映画はダメなんすよね。
マジで自己矛盾だなあって思うんだけど。

ホラー系は和洋問わず絶対見ないし、
三池監督が大好きなのに
監督作品の痛い系映画は見れないし。
心理ホラーももちろんダメ。
なんつーかねえ、単純に怖いのよね。
一人暮らしなもんだから
わざわざ怖い気分になるのもねえ・・・。
それに映画の後で気分を紛らそうにも
一人だと難しいからさー。
とにかく苦手なのよねー。

なのにねー、テレビでやってたもんだから
つい見ちゃったのよねー。
後悔っすよ。
これは心理ホラーになるのかなあ?


ストーリー
1971年アメリカ・スタンフォード大学で
実際に行われた監獄実験を元に忠実に映画化。
映画はドイツが舞台。

心理実験は男性20人を「看守」と「囚人」に分け、
それぞれの役になりきってもらって
大学地下の擬似刑務所内で
心理状態を2週間観察するというもの。
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2週間で350万円の高額報酬を
求めて20名の男性がやってくる。
元雑誌記者だった主人公のタレクは、
刑務所の囚人疑似体験を
潜入取材することで記者として返り咲こうと思い
実験の様子を秘密裏に取材し、
超小型カメラを眼鏡に仕込み実験に参加する。
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初日は特に問題無く過ぎるが、
些細ないざこざから端を発した看守側と囚人側の対立は、
徐々に深くなってゆく。

実験の主催者である教授に対し助手たちは、
実験の続行は危険であるため
実験中止の要請をするものの
教授はあくまで実験を続行。
この実験は最終的に、2名の死者を含む
多数の死傷者を出す惨劇へと変貌して行く・・・


という実際にあった話なんだそうで。
アメリカでは今も裁判中だとか。
なのでこの映画アメーリカでは発禁って書いてあった。
ひょえー。
おそろしー。
ナチ犯罪での心理効果を探る目的だったそうだけど
それをドイツ人が映画化しちゃう?
って感じで。

この映画を見てると
人間って環境に適応していくんだなあ・・・
って客観的にもなれるんだけど。
な~んて、アタイがそんな冷静に見れるわけ無くて。
えええええ~。
無法地帯になっちゃってるんすけど。
大変なことになっちゃってるんすけど。
助けて~!
って感じで精神的に怖くなっちゃって
でも見るの止められない・・・
っていう典型的なパターン・・・。

看守役の暴力的なところと
囚人役のひくつなところが
すごいコントラストでただただ驚くんだけど。
最後の方のシーンで
暴走しちゃった看守役の人が
囚人役タレクに向かって
「最初にふっかけたのはオマエなんだぞ。」
って言うんだけど。
アタイは何故かそのセリフにガーンと
きちゃった。
タレクも呆然としてたけど
アタイも一緒に呆然としちゃった。

タレク的には心理に支配されていく
みんなを解放せねば~って
正義感で動いてるんだけど。
見てるほうも、早く開放してあげて~
ってドキドキするんだけど。
でも。
確かに最初に相手を挑発したのは
そんな正義の味方タレクさんなんだよね。
自分で騒動を起こしてない?
ってことよね。
挑発に乗っちゃったほうも自己統制が
利いてないってことだけど。
うーん。

映画は色んな見方があるし
答えは決して1つじゃないので
どう感じようが自由だとアタイは
思うんだけど。
この映画は心理だけじゃなくて
「挑発」も行動に作用するって
言いたかったのかなあ~ってアタイは思った。
深いね。

それにしても、
ドイツ人俳優って演技が上手いから
怖すぎなんすよ。
ドイツ人が怖くなる~?!
この人が超怖いんす~。ブルブル↓
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教授の助手の女性も捕らえられ・・・。↓
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主役のタレク役のモーリッツ・ブライプトロイは
ドイツじゃ超有名。
ランローラランを見たことある人なら
あのダメ男マーニの人ね!
って思い出すかも。
彼は演技がホントに上手。↓
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あと主役じゃないけど
「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」にも出てる。
↑この映画は上質だから
気になる人は見てみてくださいな~。

けどアタイこの映画の日本語版は
秀逸なタイトルをつけてると思う。
誰がつけたのか知らないけど
素晴らしいね。
オリジナルのドイツ映画は
タイトルが「ダス・エクスペリメント」で
まさしく「ザ・実験」。
何のひねりも無いんだけど・・・。↓
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日本版は凄いよ。
「エス」ってのはそもそもドイツ語では
「それ」とか「これ」って意味だけど。
アタイは、この邦題をつけた人は
ジークムント・フロイト大先生の
言うところのエスから引用してるんだと思う。

超自我:道徳規範
自我:現実
エス:道徳規範や現実に反する衝動がうごめいてるところ

のエスですよ。
この映画って心理実験だし、
彼らの行動はまさしくエスの心理状態。
お見事だと思う。
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ってまあアタイが世紀の大発見みたいに
今更書かなくても
とっくの昔に日本の映画ファンの間じゃ
常識なのかもしんないけど。
たまたまさっき読んだ本に心理学のことが
書いてあったので、
「おお!」と思ってしまったのよね。

けど何が怖いってスタンフォード大のサイト
この実験の様子が今も載ってるってことっすね。
アタイったらうっかりリンクで飛んじゃったよ・・・。
今から36年も前のことなのに
なんかねえ、怖いんすよ。
しかもスタンフォード大ったら
その時の映像をDVDで販売してるし・・・。
きょわ~。
って自分がビビってるくせにリンクを張るアタイ・・・。
こういうの苦手な人はリンク踏まないでね。

ああ、まだ怖いわ~。
気分がすぐれませぬ~。
クロネコはヘタレなんすよ。

評価は・・・
うーん。
☆☆☆(星三ツ):こういうの平気な人はぜひどうぞ。
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by kuronekomusume | 2007-07-09 03:43 | 映画評 | Comments(8)