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死して屍拾う者無し

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2010年読書感想

忘れないうちに・・・。
ってもうほぼ忘れてるんだけど。
昨年読んだ本のリストを書いておこうかと。

ホントのところを言いますと・・・。
実はクロネコはドイツ語で書かれた本を
これまで完読したことが無くて
恥ずかしながらだけどねー。
ホントに読み終えたことが無いんすよ。
まあ、学生時代に短いストーリー物とかは
授業で読んだけど、そういうんじゃなくて
ちゃんとした小説とかは
読んだ事がないのだよ。

って。
自慢にもなりゃしないよね。
ええ、ええ。
分かっとります。
ドイツ語のマンガも何冊か持ってるんだけど
どれも最後まで読み終えてないんだわー。
全部途中で断念してる。

なので。
2010年はひそかに決意してたんす。
一冊はドイツ語で書かれた本を
読みとおすぞい!ってね。
ついでに英語の本なんかも読んじゃうぞ!
ってね。

けどまー、意志薄弱と言いますか。
案の定途中で断念中の本が4冊ほど・・・。
ああ、アタイはいつになったら
読み終えられるんだろうか?!
いつかは読むぞ!っていう気持ちは
あるんだよ。
あるんだけどねー、なかなかねー。

雑誌とかだと短いから結構読んだり
するんだけど、本となると
結構ヨイショが必要だったりする
アタイなのであります。

ま、そんなわけで。
日本語の本しか読み終えてません。
つーか。
日本語の本も今色んな本の置き場所を
チェックしてきたんだけど。
読み途中の本が結構あった。
5冊は途中になってるなー。
全部同時進行だから仕方ないんだよね。
一冊はとっても面白くて読むのが
楽しいけど読み終わるのがもったいなくて
ちょっとずつ読んでるんだ。笑

ま、そんなこんなで。
相変わらず歴史小説(しかも全部江戸時代)に
偏り気味な読書でありますが。
記憶に残ってるものだけ感想文もどきを
書きますです。

「Fatherland」 ロバートハリス
2010年に読んだなかなでアタイの中では
一番面白かったのがこの本だった!
sandoさんにお借りしてるんだけど(まだ返してない笑)
この本てば!この本てば!
sandoさんのお見立てどおり、クロネコには
どんぴしゃでしたー!
その割には借りてから読み始めるまで
2年くらい掛かってるんだけど・・・。汗
いやね、でもホントにアタイの好みにピッタシで
ござんしたよー。

ストーリーは、ヒットラー総統が生きてて
ドイツラントが第二次世界大戦に勝利して
第三帝国が存在してた場合の
フィクションなんだけど。
これが。
なかなかに上手く出来てるんだわー。

アタイね、何気に第三帝国(ヒットラーが夢見ていた
国家ね)とか、第三帝国の建築物とか
しょっちゅうテレビでドキュメンタリーを
見てるので、小説を読みながらもその風景が
頭の中にかなり詳細に浮かび上がるんす。
それ以外の部分もほとんどがリアルに
頭に浮かぶんで、とっても面白くて。
映画を見てる感じになれるというか。

設定自体がフィクションだし、
その中での殺人事件だのを扱ってるので
全体的にフィクションなんだけど
もしも?の世界がアタイには想像しやすくて
面白かったんだわー。
人に話すと「は?」って言われるんだけどねえ。

前に見たドキュメンタリではCGで
第三帝国の建築物が流れてたんだけど、
建築の計算上はあの大理石?の巨大ドームは
重すぎて作れないらしいよ。
なので。
アルバート・シュペーアの理想の産物に
なるところだったのかなーと。

この小説ではクライマックスで車で
アウシュビッツに向かうんだけど。
アタイはベルリンから電車で行ったことがあるので
距離感が分かるんだけど。
あんなすぐには着かないと思う。
ベルリンからはかーなーり遠いんだよ。
って突っ込みを入れつつ。笑
でも最後のシーンは悲しかった。
あの終わり方は辛いよねーって感じで
クロネコはすっかり第三世界の住民に
なってました。

作者がアメリカーナだからか、
正義のジャーナリスト女性はアメリカーナリンだった。
何となく腑に落ちない感があるのは
アタイがアメリカが好きじゃないせいだろうね。
ま、しょうがないんだけど。

けどこの本タイトルが良いよね。
まさにドイツ!って感じで。
母国の事を「父なる国」って呼ぶのはドイツくらい
らしいんだけど。
それをタイトルにしてるところが
いいなーって思う。

「さぶ」 山本周五郎
これまたsandoさんにお借りしてる
本なんだけど!
大変面白かった!
クロネコが普段読んでる江戸時代小説とは
一線を画す内容だったしね。
江戸時代に実在した鬼平こと
長谷川平蔵氏の案で作られた
人足場だったっけ?が舞台なんす。
石川島に作られた人足場では
罪人じゃないけど、非行に走りがちな人を
更正させるためにそこで土木作業をさせて
多少のお金を貯めさせたり
技術をつけさせて娑婆で生活できるよう
鍛えるって言うシステムがあったんす。

で、まかり間違えてそこに無実のまま
送り込まれてしまう人が居て。
(もう名前を忘れちった)
その人の大親友と言うか影でずっと
支えてくれるちょっと鈍い友達がサブなんす。

いやー。
なかなかの超大作だけど。
人間性が磨かれていく様とか
友情の熱さとか、色々感動要素がつまってて
さすがは山本周五郎だなーって感じだよ。
って。
他の山本作品を読んだ事無いんだけどね。
とにかく面白かった!
sandoさんありがとう!


「中国人を理解しないで生きていけない日本人」 孔健
コレは前回帰省した際、関空の本屋さんで
買った本。
関空では中国関連の本がわんさかと溢れてて
とにかく中国だらけだった。
ま、東京も中国人だらけだけどね。
何だかんだ言って日本は中国に近いから
情報がすっごく多いんだなーって
しみじみ思った。
で、以前「たかじんのそこまで言って委員会」に
出られてた孔子の子孫にあたると言う
孔健(こうけん)さんが書かれた本を買ってみた。
ら。
とっても面白くてタメになったよ。
クロネコは中国は嫌いじゃないんだよね。
なんと言うか底知れない不気味さを持ちつつも
なんとなーく適当な感じがして、
大変興味深いのですわ。
韓国のような猛烈さは嫌いだけど
中国のようなズルさはなんか面白いと思うんだよね。

中国人観光客が買っていく日本土産の
ナンバースリーが面白かったよ。
1位は言わずと知れた「日本製炊飯器」。
美味しくお米が炊けるからが理由。
2位は日本製化粧品。
中国富裕層は欧米の化粧品も試したけど
結局肌に合うのは同じアジアの日本製なんだって。
中国製もあるけどまがい物が混入されてる
可能性が高いから、絶対安全な日本製が人気なんだって。
そんで3位は漢方薬。
これまた本家は中国だけど中国製は
何が入ってるか信用できないので
絶対安全な日本製が人気なんだって。
笑えるよねー。
だからマツキヨには中国人観光客が
わんさか居るんだね。
そんで店員も中国語で説明をしてるんだね。
納得だったよ!
とにかく面白い本だと思うし、
孔健さんの本はもっと読んでみたいかも。
たかじんの~のときも面白いんでね。

「実録 北朝鮮の性」 チョン・ソンサン
この本はマジでキモイ本だった。
サユリさんがくれたんだけど。
と言うか要らないのに返さないで!
って言われたからアタイが持ってるんだけど。
オッサン向けの本多と思う。笑
脱北した男性北朝鮮人が書いた
北挑戦の性事情なんだけど。
ほんまかいな?って思いながらも
本当かもなーって思っちゃうのが
キタチョーセンのキタチョーセンたるゆえんで。
なんつーか。

堕胎した胎児を食べると精力がつくからって
北のトップはそれらを食べてるってあたりの
記述が特にキモイ。
本当ならば・・・
キム・ジョンイルはマジでもう死んでも
いいんじゃないの?!って思っちゃう。
でも本当に怖いのは、そういうのを
世界の富豪も購入してるって言う点かな。
キムジョンイルだけじゃないんだ・・・
って言うところがそらおそろしい。

そういうのを引き受けてると言うか
やらされてる女性たちがいるらしいんだけど
それがまた病んでるなーって感じで。
あの国は一体どうなっちゃうんだろうね。
はた迷惑な国であることだけは
間違いないよね。
池上彰氏によるともとはといえば
ソ連が悪いんだよね?
でもさー。
ソ連も解体してから20年以上経つし
今更ソ連のせいにされてもねー。
って。
アタイは思っちゃうんだけど。
つーか、アタイは今のところ
池上信奉派じゃないからね。


「余寒の雪」 宇江佐真理
いきなりガラッと変わって。
おっかさんお勧めの宇江佐真理さんの本。
面白いから読んでみてーって
言われたんだけど。
これは短編集でどれも面白かった。
クロネコは実は女流作家の書いた
江戸時代小説は苦手なんだけど
(ダイナミックさに欠けるからね)
短い本ならオッケーかも。

「紫紺のつばめ」 髪結い伊三次捕物余話 宇江佐真理

「幻の声」  宇江佐真理
これも短編集だったかな。
蝦夷関係の短編があって。
アイヌの人たちについて江戸時代の視点から
書いてあるんだけど。
内容うんぬんよりも作者の解説にぎょっとした。
何でも彼女がアイヌの人について本を書こうとした
だけで、右翼系から嫌がらせを受けたんだそう。
なおかつ、とある新聞社からも嫌がらせを
受けたって書いてあって。
(アタイの予想ではサンケイかヨミウリ)
それにも大変驚いた。
日本人って基本的にあまりアイヌの事について
知識が無いと思うんだけど、
それは意図的に情報が流されてないからって言う
ことが分かって驚いたんだよね。
それについて書こうとした作家が嫌がらせを
受けるだなんて本当にびっくりで。
怖い国だなーって思った。
しかも書くといっても江戸時代のことなのに
さすが右翼系は頭が固いというか
発想が小さいというかレベルが低いんだなー
って思ったね。
小説の中身よりも、国がらみの情報操作とか
右翼の嫌がらせにビックリしたのが
感想かなー。

「大人の男と女の付き合い方」 川北義則 
コレも大阪で売れてる本だったから
買ってみたけど、スカみたいな内容だった。
なんのタメにもならないよ。

「江戸の娘」 平岩弓枝
内容を余り覚えてないなー。

「朝虹の島 居眠り磐音 江戸双紙」 佐伯泰英
2010年は佐伯氏の魅力にはまった
年でしたねー。
佐伯氏の本は面白いよー。
やっぱり江戸時代小説は男性が書くべしだよね。
なんかね、男気がビシビシ伝わるんだわ。
ただ問題はは、佐伯氏って小説を書くのが
速いのか、やたらとシリーズ本が多いんす。
これは一冊モノか?って思っても
大抵20冊くらいはシリーズになってるから
果てしない気分になることうけあい。
この居眠り磐音シリーズは面白いから
結構読んでしまったけど、
それでもまだまだなんだよねー。
はまるよー。

「雪華の里」 佐伯泰英
同上のシリーズ作

「蛍火の宿」 佐伯泰英
同上のシリーズ作

「御金座破り 鎌倉河岸捕り物控え」 佐伯泰英
これも!シリーズもんでしたわ。
かなり面白いんだよね。
おっかさんに貸したところ、えらく気に入って
おっかさんはシリーズ7巻くらいまで読んだよ!
って言ってた。
アタイはこれからだから時間が掛かりそう・・・。

「秘密」 池波正太郎
佐伯氏も面白いけど・・・
でもやっぱりアタイの中のナンバーワンは
池波氏なんだよねー。
ハードボイルドな感じだけど男の弱さみたいなのが
にじみ出てて、どれもこれも大好きなのだ。
完全男目線だけど、それが心地良いんだよねえ。
とにかく池波氏の本はドレも良いよ。

以上、トータルで14冊だから
ギリギリ目標の12冊をクリアだね。
by kuronekomusume | 2011-01-10 10:29 | 読書感想 | Comments(2)
Commented by sandonomeshi at 2011-01-12 03:45
ね、でしょ、”Fatherland”! きっとKuronekomusumeさんのツボだと思いましたもの! で、”さぶ”も面白く読んでもらえたんですね。これって藤原竜也君がその無実の罪で島に送られた栄二役をやった映画があったので読んでみたんだけど、私も小説としても面白く読めたんですよね。
で、この2冊のお返しにと言うわけではないですが、”中国人を理解しないで生きていけない日本人”、興味津々。(笑)よろしく!
Commented by kuronekomusume at 2011-01-12 07:07
sandoさん!
本当にお奨めどおり面白くて面白くて!自分も小説の世界に入ってましたね!
さぶも面白かったー。主人公の気持ちが伝わってくる下記方ですよね。
そしてそして、以心伝心!「中国人を理解しないで~」はsandoさん興味ありそう~と思ったので既にベルリン行きのスーツケースに入れてますよ!笑