人気ブログランキング | 話題のタグを見る

死して屍拾う者無し

dokurock.exblog.jp
ブログトップ

映画評のような~

うーん、なんだか昨日、今日と
体調が思わしくない。
熱は無いし、セキもしてないし、
のどが痛いわけでもないから
風邪ではないんだろうけど。
体が重いというか。
だるいんだよねー。

なんだろかー。
最近なんか平日も休日もバタバタだから
疲れかなあ。
歳のせいかー。

それとも。
おととい、昨日とむさぼるように本を
読みすぎたかなー。
なんかね、今夢中になってるシリーズがあって
一日1冊の勢いで読んでるところなんす。
平日に1冊読みきるのって・・・
やっぱ体に良くないのかもしれんわーと。
大変続きが気になるところだけど
今日はグッと我慢してはやく寝よう。
明日、あさってと久々に出張だし。

ほんとはそろそろ映画評を書きたいんだけどねー。
書き出すとまた2,3時間かかるから
1本だけにしておくかな。
(って書くのかー!)

まあ、以前にも書いた事のある映画だと思うので
いつもの映画評とはちょっと違った感じで。

アタイがもっとも好きな映画監督と言うのは
やっぱり何と言っても岩井俊二氏なんす。
結構いろいろ映画を見てるほうだと思うし
邦画も少しは見てるんだけど。
やっぱり一番好きなのは岩井氏なんだよねー。

アタイの好きな監督たちについても
記事を書いてみたいなーと思いつつ。
もしかしたらそのうち好きな監督が変わるかもしれんから
まだまだ~と思ってたら
数年が過ぎてて。
なおかつ全然好きな監督リストに変更が見られないから
結構不動なんだなーと。

ま、その中でも岩井氏が特に好きなんよねー。

というのもアタイが好きな映画ベスト10の中に
岩井氏の作品が2つも入ってるからなんすわ。

アタイが好きな映画に選ぶ基準は
内容とか全部が気に入って感動した!ってこと意外に
「何度でも見たくなる映画であること!」
って言う条件があるんだよね。
これって結構重要だと思うんだわ。
1回見て「すんばらしー!!!」って感動しても
2回目見てみたら「あら。そんな言うほどすごくないなー」
ってのが結構あるんでね。

まー、とにかく。
岩井監督作品の中でクロネコが特に好きなのは
「スワロウテイル」と「リリィシュシュのすべて」ですわ。
この2つはまったくもって内容が異なるんだけど
どっちもすごく好きで何回も見てる。
スワロウテイルにいたっては、日本語版とドイツ語版の
DVDを2つ所持してて、日本人とドイツ人にお薦めできるよう
準備万端にしてる始末。

リリィのほうは長いので、そんな頻繁には見れないんだけど
でも何回も見てるなー。

ちょうど今日本をにぎわしてる例の、O2じゃなかった
大津市いじめ自殺事件のニュースを色々見てて。
って。
今更「えー!クロネコさんたらドイツに居るのに
良く知ってるねー」
とか言うコメントはやめてね。笑
いまどきネットを知らない人は居ないと思うけど
クロネコよくそういうこと言われるんでね。
反応に困るんですわーと。
アタイの情報源は基本ネットですから。
この事件のことは色々読んでますよーと。

被害者の少年がいじめられていた内容のグロイやつを
ネットで目にして。
ああ、ああ。
こういうの本当にあるんだーとなんだか
考えさせられてねえ。

岩井氏の映画「リリィシュシュのすべて」は
そういう要素のある映画なんすわ。
まさにドイナカの中学生たちが同級生に
暴力を振るったり、恐喝したり、
みんなの前でマスターベーションをやらせたり、
女子生徒のことも脅迫して売春させたり・・・。
まさに中学校での犯罪てんこ盛り~な映画なんすわ。

でもそこは岩井俊二氏なので、描き方が叙情的で
とてもキレイに撮ってるんだよね。
内容はグロイのに、映像はキレイなんす。
若さゆえの痛々しさとか、みずみずしさが
対照的に描かれていて、引き込まれるんだよねー。

アタイがこの映画を最初に見たのはDVDレンタルだったので
多分8年くらい前なんだけど。
ものすっごい衝撃を受けたんだよね。
こんなことを中学生がやるはずない!って思ったし。
田園牧歌的な美しい景色に囲まれたドイナカで
こんなヒドイことをやらかす子供がいるなんて
信じられん!
こういう発想は高校生になってから起こること
なんじゃないの?
って思ってねえ。
映画評のような~_c0016407_591164.jpg


でもね、この映画のレビューをどっかの雑誌で
見た時に、ライターの人が「自分の中学時代を
思い出して胸がヒリヒリ痛んだ」って書いてあったんす。
だから。
多分どっかの中学ではこういうすさまじい事が
行われてるのねーって薄々は認めてたんだけど。

今回の大津の苛め事件に関する記事を読んでると。

ああ、本当に中学生がこういうことをするんだなと。
残酷なんだなと。
ま、さすがに今回の事件では女子を巻き込んでの
売春強要は無いけど、
男子中学生に対してやってるいじめの内容は
かぶるものがあったので。
なるほどなーと。

まあ、大津の方は保護者とか教育委員会とか
市の警察とかが隠蔽工作をしてたとかって話なので
映画よりもヒドイんだけど。
映画のほうは大人たちはまったく、本当にまったく
気がついて無いんだよね。
教室で何が起こってるかに関心もなさそうだし。
あ、ってことは大津もそんなもんだったのかな。
大人なんてそんなもんなのかな。

都会こそ恐ろしいところだと思ってたけど
実は田舎の中学のほうが恐ろしいところだというのが
大津事件とこの映画の共通点かなあ。

クロネコの中学では田舎だったけど幸いにも
ココまでヒドイことは無かったと思うんだわ。
でもアタイが一番戻りたくない時代は
中学時代だけどね。

話を映画に戻すとね。
この映画は田舎の中学生が流行のミュージシャン、
リリィのファンで、その音楽になぐさめられてる
って言うような感じなのよね。
クライマックスで、主人公の少年が鬱積した思いを
遂げるためにある行動をとるんだけど。
・・・。
クロネコものすごく共感しちゃったのよねー。

映画で苛めてる方も歯止めが利かなくなる自分を
どうすればいいのか悩んでる感じだから
まあまだ救いがあるっちゃーあるんだけど。

もうね、この映画で演じてる俳優さんたちが
どいつもこいつも素晴らしいんだよねー。
主要なキャストは全員今となっては売れっ子さんたちだよ。

屈折したいじめっ子の忍成修吾くんの演技が
ずきずき突き刺さってとっても印象的
なんだよねー。
すばらしいよ。

主人公のハスミ君役の市原隼人さんは・・・
今じゃなんだか体育会系バリバリな感じになっちゃって
あのきゃしゃーでひ弱なハスミ君の面影が
なくなってるのが寂しい限りですわ。

で、アタイがこの映画を見て衝撃を受けたのは
なんと言っても女子生徒ふたり。
一人は伊藤あゆみさん。
やっぱ彼女の行動は衝撃を与えるよねーと。

そんでそんで。
クロネコが一番心臓をわしづかみにされたのは
蒼井優ちゃんだなーと。
アタイこの映画で初めて優ちゃんを見たんだけど
「この子は一体!!!」
って一目見てとりこになりましたわ。
役柄もさることながら、彼女のあのとんがった演技が
またクロネコの中に刻まれてしまってねえ。
優ちゃんはあれから数年後にブレイクして
今じゃ押しも押されぬ女優さんになっちゃったけど。
クロネコが彼女の演技に衝撃を受けてファンに
なった時には、誰に言っても「さあ~?」
って感じで知名度低かったんだよね。
映画評のような~_c0016407_510125.jpg


優ちゃんの作品は今でも時々見てるんだけど
リリィシュシュでのあの完成してない演技が
アタイは一番好きなんだよね。
普通っぽいというか、中学生っぽいというか。
作られた感じがしないのって伝わるんだなー
って思って。
岩井氏は優ちゃんをなんて魅力的に撮る
監督なんだろー!!!
って胸を熱くしてたのが懐かしいなー。笑

余談だけど。
アタイはときたま映画で俳優さんや女優さんに
ビビビビ!っとくることがあって。
売れてても名前と顔が一致してない場合はともかく。
無名の人にビビビと来ることが多いんだよね。
で、その人の演技と存在感が映画を見た後でも
じんわりまぶたの裏に焼きついてるんだわ。
そういう役者さんっていうのは確実に
数年以内にブレイクしてるんだよねー。
クロネコこれまでに数人そういう人を
映画の中で見つけたんだわ。

やっぱり優れた役者さんっていうのは
スクリーンを通してその存在感を訴えるパワーを
持っているんだと思う。
見る人を、うわああああって圧倒する力をね。

ちなみにアタイがこのパワーを感じられるのは
日本の役者さんに限るんだわ。
欧米の役者さんは基本演技がお上手なので
圧倒できて当たり前~な感じがあって。
発掘は難しいんだわ。

日本の映画監督さんたちって、
まさにこういう役者さんたちを発掘してるわけだから
光る原石を見つけたときは嬉しいんじゃないかなーと。
オレが見つけたんだー的なね。

映画評のような~_c0016407_5125458.jpg


そうそう。
リリィシュシュね。
一点だけ、どうかなーって思ってることがあって。
それはさ、中学生のような若くて元気な時に
リリィのような女々しい音楽を聴いてるのは
どうなんだろって話。
キミたち、パンクとかロックとかもっと
骨のある音楽を聴けよ!
この時期に聞かなくていつ聞くんだ!?
ってね。
リリィの音楽はすごくキレイだし、
ドビュッシーと繋がってるところも
好きなんだけど。
中学生がこんな繊細な曲に感情移入してちゃ
いかんよー!そんなんじゃ負けちゃうよー!
ってアタイは思ったね。

若者よ、内側から怒りを沸かしてくれるような
熱い音楽を聴けー!

で、映画評は。
もちろんアタイの中では☆5つだよ。
書くまでも無いね。

まだ見たことが無い人はぜひぜひ
見てみてくださいな。
本当に胸がヒリヒリするよ。
田舎の中学校の実態が分かると思うし。
って。
この映画10年近く前なのに、色あせてないのは
中学校って言う閉鎖空間に問題があるのか
岩井氏が先を行き過ぎてたのか・・・。

劇中で歌われてる「翼をください」も
ぐっと来るよー。
映画評のような~_c0016407_5141972.jpg

by kuronekomusume | 2012-07-12 05:14 | 映画評 | Comments(7)
Commented by にーと at 2012-07-13 17:58 x
お久しぶりです!にーと(名前だけ)に戻りました。やっぱしっくりくる感じ(笑)
この映画、私も大好き。見た後、ずっと残っていました。色んな意味で切ないと思いました。でも、確かにクロネコさんの突っ込みは私も思った!皆繊細だなぁと。私の時代はビジュアル系が押してましたね。
そういえば、最近、映画祭に行きまして、ちょっと絵は違うんですが、感覚的に何か同じような映画に出会いました。サウダーヂという邦画です。観た後も、私の中で生きていた映画です。機会があれば是非どうぞ!(3時間ですが)
ところで来週クロネコさんの町に出張します。どうですか、お茶でも。しかし、ドレスコードは守れそうにありません(汗)
Commented by クロネコ at 2012-07-16 04:42 x
ニートさん、デュスはいつ来られますか?17日火曜は送別会があるので、その日以外である事を祈ってますー。とりあえず大丈夫そうなら、カギコメで連絡先を教えて下さい。
Commented at 2012-07-17 04:28 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2012-07-24 15:24 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kuronekomusume at 2012-07-27 07:53
こんにちはニートさん。こちらこそ先日は楽しかったです。何かいつものこととはいえ、初対面なのに一方的にいっぱいしゃべってしまって、これもいつも通りあとで反省しましたー。
またぜひぜひお会いしましょー。
ブログのパスワードとかが分からず入れないです。また教えてください…
すいません~。
Commented at 2012-08-27 15:20 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kuronekomusume at 2012-08-28 06:15
にーとさん、こんばんは。以前頂いてたリンクに行ったら記事が読めましたー。時々拍手してます。笑 ニートさんはふんわりしてて優しい雰囲気なのに記事がなかなか辛辣な時があって、そのギャップが好きです!
先日の会合では私が勢い余って喋りすぎたので、絶対圧倒し過ぎて良く無かっただろうなあと反省モードだったんですが。私が夢に出てくるほどインパクトを与えてたんですかね〜。汗
もっと穏やかな人間にならねば。。。
先週金曜日に久しぶりに浴衣を着たんですよー。やっぱ和装は良いですね!! 着物オフ会しなくてはねー。