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死して屍拾う者無し

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頭突きっ!映画評/パッチギ!

愛の頭突きをくらわすのは、栗頭(クリガシラ)先生。
そう、やっとあの話題の映画が見れました~。
頭突き=パッチギ!でございます!!!

感想はね、もうね、ホントね、スゴイ!の一言。
この映画は、マイ・ベスト・オブ・シネマ、トップ10以内に
ランクインですよ。
今年見た映画のベストかもしれないです。
ってまだ今年4本くらいしか見てないけど。
それに今年始まったばっかりっす。
いや、それぐらいスゴイ映画。
コレを追い越す作品はオイソレとは出てこない気がしますねえ。

井筒映画は初めて見たんですけど。
今までよくTBS「虎の門」の「こちトラ自腹じゃ~」コーナーで
監督の映画批評を見てたんですよね。
もうあの毒舌解説は見てる方もハラハラしてくる感じで。
す、スポンサーは大丈夫なのけ?とか、
か、監督そんなこと言ったら業界ほされちゃうよ~!とか。
まわりの出演者たちもそれ以上にハラハラな生放送!
たしか、あまりにこき下ろしたから、ワーナーからは
映像供給止められてたような・・・?!
あの番組、今もやってるんですかね?
アタイあれ大好きだったんですけど。
けど、人の作品をバッサ、バッサと切りまくるだけあって、
さすがに自分の映画はすばらしい出来。
口だけじゃなかったってことで。
拙者、監督のパンク魂をシカと見届けた!
お見事じゃ!

在日に関するアタイの知識は本当に本当に浅くて、
ほとんど無いに等しいんですけど。
この映画はそんな無知なアタイさえも、すらり~と
導いてくれます。
行定監督のGOを見たときも、在日の置かれた
状況に驚いたりしたんですけど、ちょっと軽さがあったと
思うんですよね。まあその軽妙さがあの映画のいいところ
でもあるんですけど。

でも井筒監督は違いました。
もっと真に迫る描き方で、コアの部分が語られていて
でも重苦しい訳では無くて。
時折説教くさいかなってシーンもあるけど、それは役者の
演技でカバー!
全体には、あくまで青春映画!っていうパワーがみなぎってて
本当に上手く撮れてます。

1969年という時代は今でも特別な力を持ってるんだなあと
思います。
村上龍原作の映画「シクスティ・ナイン」もあの時代だし。
なんだか若者が若さに夢中!みたいな感じがして
ステキなのです。
ベトナム戦争とかやってるのに、若者は今を生きてて
彼らの生きてる姿の中に、虚無感とか、閉塞感とか、
厭世観が見られないんですよね。

暴力的なシーンも、悲しいシーンもあるし、
テーマ自体も結構重め。
なのに見終わった後は、とてもピースフルで
希望に満ちた気分になれる映画だと思います。

激・激・おすすめ作品ですっ!

それにしても。役者もなかなか良かったっす。
在日韓国人の役は割と日本人がやってたんですね。
今話題の?!沢尻エリカちゃんって・・・。
出演作初めて見たけど、すっごくカワイイ!!
なんなの、あのかわいさ!?ありえない!
黒いチマチョゴリが似合いすぎ~。
アタイが惚れましただよ。
また演技も上手いのね。
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あとね、在日の看護婦役をやってた真木ヨウコさん。
彼女も初めて見たけど、これまたスーパーキレイ。
でもキレイなだけじゃなくて、何か光るモノがある!
っと思ったら、仲代達也氏率いる無名塾出身なのですね。
(役所浩司、若村真由美も同じ劇団出身)
基礎が出来てるから、若いのに上手いはずだわ~。納得!
アタイは今後彼女に大注目していきます~!!
ってもう日本じゃ人気だったりするんですかね?!
ナース姿のまま、とび蹴り食らわしたりしてカッコイイんすよ。
惚れ惚れ~。

男の役者は普通だったけど、中でもピカイチだったのは
ドッグの大友康平さん。
なんかね、すんごいイイ味出てる。
彼歌を辞めてからすっかり俳優路線ね。
大友さんって渋いのに、唯一残念だなってアタイが思うのは、
日本三大カルト教団Sの信者ってことかな。
余計なお世話だけど、演技にハクつけるためにも脱会してほしいなあ~。


ここからは余談・・・。

ストーリーの核になるのが、ザ・フォーク・クルセダーズの
「イムジン川」って曲なんですけど。
これを主人公のコウスケ君に教えるのが、オダギリジョー演じる
酒屋の息子坂崎さん。
ちなみにね、映画のレビューとかにも書いてあるんですけど
撮影にあたってオダジョーにフォークギターを教えたのが
アルフィーの坂崎さんなんですよ。
ちゃんとエンドロールの協力者欄にも名前が出てます。
そんでね、さらにレア情報。
っていうか役に立たない情報なんすけど。
アルフィーの坂崎さんってね、実家が酒屋さんなんすよ。
だからね、役柄とはいえね、坂崎酒店が出てくるんですよ~。
井筒監督ったらコニクイ演出してくれちゃう!
コレ、マニアック過ぎてアルフィーファンしか分からないっすよ。
by kuronekomusume | 2006-01-24 05:17 | 映画評 | Comments(0)