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死して屍拾う者無し

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ライン川の宇宙船

どんぶらこ、どんぶらこ~。
ただいまソ連製スペースシップがライン川を上ってるところ。
その名もブラーン。
ロシア語で「暴風雨」って意味なんだそうで。
そういえば、ちょっと前にどっかのニュースで報道されてた気がするけど、
目的地どころか内容自体適当に聞き流してたんだけど。
昨日ドイツのニュースを見てたら
暴風雨がドイツにやってきてることが分かって驚いた!
あれってドイツに向かってたんだ・・・ってね。
しかも・・・。

ライン川を上ってる?!

ライン川といえば。
アタイは毎日ライン川を渡って仕事に行ってる。
厳密にはアタイの乗ってる電車が橋を渡ってるんだけど。
なんせアタイの会社は向こう岸にあるんで
ライン川とアタイは切っても切れない関係・・・と言うよりむしろ
渡らないと仕事になんない関係。

ってことはだよー。
宇宙船ブラーンはすぐ近くを通るってことじゃないの!
通勤時とタイミングが合えば見れるかなあ~
なんて。
そんな上手くはいかない。
ライン川ブラーン搬送プロジェクトウェブサイトで
タイムスケジュールを確認したところ
昼頃デュスを横切るって書いてあった。

あー。ちょうど仕事中だねえ。
残念なり~。
でもね、今日の夜はケルンに寄港してるっぽい。
んで明日の朝また川を上っていくんだって。
行き先はF1で有名なホッケンハイム・サーキットのすぐ近くにある
シュペイヤー技術博物館。
ライン川の宇宙船_c0016407_629575.jpg

そんなブラーンちゃんのいきさつを
素人クロネコがサラッとご紹介。

1976年にソ連は宇宙船の開発をスタートさせたんだって。
そんでブラーンちゃんは1988年に地球軌道を周回したそう。
ニュースになったんだろうけど、アタイは全然知らないなあ。
この子は地上からコントロールが出来るので
無人運転だったんだそう。
アメーリカのスペースシャトルと外観がとても
似てるとも言われてる。
この子の開発には巨額の資金が投入されたそうで
宇宙に飛び立たせるのにもさらにすごくお金が掛かるんだって。
ソ連の崩壊とともにブラーンちゃん開発も終了したそう。

アタイは詳しくないからソ連が当時何機製造して
それらがそれぞれどうなったか分からないんだけど。
テレビのニュースでは4~5機作って
後は全部形として残ってないようなことを言ってたかな。
だからこのブラーンちゃんが最後のひとつってことになるのかな?
違うかも。

この子はソ連が生んだ子なのでロシアの財産だったのよね。
オーストラリアが2000年にこの子を
シドニーオリンピックで展示したんだそう。
その後、この子はロシアには戻らずに
そのまま中東のバーレーンに行ったんだって。
2002年にバーレーンの夏フェスで展示するためで
その後そのままバーレーンの倉庫で保管されてたんだそう。

ライン川を上って向かっているシュペイヤー技術博物館だけど
ココは非営利団体によって運営されてて
運営費は博物館の入場料でまかなわれてるんだって。
設立目的は「世界の技術を保管し、展示することで
技術発展に役立てよう!」ってことらしい。
なかなか立派なコンセプトだよね。
世界中に協賛者が2千人も居るらしい。
んでオーストラリア在住のドイツ人関係者が
もう10年も前からブラーンちゃんが
オーストラリアにやってくるって情報を
キャッチしてたんだって。
オーストラリアに来たあとも万が一のことがあってはいけないから
協力者さんたちとブラーンちゃんを見張ってたんだそう。

バーレーンで展示した後、この子はドイツの
シュペイヤー博物館に送らなきゃならんのだけど
ロシア人オーナーもどうしたもんだろうって悩んでたそう。
なんせこの子巨大だからね。
高さ17メートル、直径8メートルで
全長は340メートルもあるんだって。

そうこうするうちに、オーストラリア在住のシンガポール人が
いきなりブラーンちゃんの所有権を主張し始めちゃって
裁判沙汰になったんだそう。
およそ4年半の戦いで決着がついたので
このたび無事にドイツに向かってきてるんだって。

こちらがブラーンちゃんの航路。
ライン川の宇宙船_c0016407_63220100.jpg

今年の3月6日にバーレーンを出航して
紅海をクルーズして、スエズ運河も越えて、
地中海もクルーズして、
(あ!sandonomeshiさん地中海ですれ違ったんじゃ?笑)
ジブラルタル海峡を超えて、
スペイン・ポルトガルのイベリア半島をぐるっとまわって、
大西洋からドーバー海峡を渡って
オランダのロッテルダム港に入ったんだそう。
そっからはライン川に繋がってるからいよいよ川路。
昨日はデュイスブルクに入って、
今日はケルンまで移動したってわけで。
明日からまたどんぶらこ、どんぶらことライン川をのぼって
12日にようやくシュペイヤー技術博物館に程近い港に到着予定。
そっからは陸路でミュージアムに運ばれるんだって。

今ミュージアム側はブラーンちゃん用に
特別展示会場を急ピッチで建設中で、
出来上がったら展示用に翼だの色々手入れをして
いよいよ今年の夏にはオープンなんだそう。
そしたら誰でも年中無休だからいつでも見に行けるんだって。
すごいね、すごいね。

アタイはこのミュージアムを当然今まで一切
知らなかったんだけど、ウェブサイトを見る限り
なんだかとっても面白そう!
ドイツって結構色んな街に技術博物館があって
どこも見所満載で超楽しいのでココも期待出来るはず!
ライン川の宇宙船_c0016407_6342231.jpg

さらに車で30分くらい離れたところに
シュペイヤー技術博物館の姉妹博物館
ジンズハイム自動車&技術博物館がある。
ココにはコンコルドも展示してあるみたいで
これまたすごく面白そう~。
クラシックカーからF1マシンまで展示してあるっぽくて
これはぜひとも行ってみたいよね。

地図見てたら、なんとなんと。
この二つのミュージアムはマンハイムから
すっごく近いじゃないの。
これは・・・。
アタイはもしかすると割りと近いうちに
実現できるかもしんない。
あ、でも夏より前に行ったんじゃ
ブラーンちゃんを見れないから、急ぐ必要は無いのよね。
アタイの友達が何人かこのすぐ近くに住んでるんだよ。
これは行くしかないなあ~。

ちなみにアメーリカのスペースシャトルはまだ現役なんだって。

それにしても人間って面白いね。
宇宙にまで飛ばせる機体を作っておきながら
今はそれを船に乗せて川路で運んでるんだもん。
でもまあ飛ばすとお金が掛かるからね。笑

ところで今の所有者は誰だろう?
シュペイヤー技術博物館かな?
それともロシア人のままで、保管展示がミュージアムなのかな。
でもまた変なヤツが所有権を主張してくるとやっかいだから
ミュージアム所蔵になってるのかも。
by kuronekomusume | 2008-04-09 06:36 | 日記 | Comments(2)
Commented by sandonomeshi at 2008-04-09 18:59
なんだかおっきなタンカーみたいのが遠目に見えたことあったけどね~(笑)。
キャビンでも夜8時のARDのニュースは見れたんだけれど、タイミングが合わなくてほとんど見てなかったんですよね。ベルリンに帰ってきてから知りました。
確かにその博物館面白そう。ぺーさんなんか絶対行きたいって言いそう・・・。
Commented by kuronekomusume at 2008-04-10 17:14
sandonomeshiさん、ニアミスしてそうですよね~。笑
ドイツの技術博物館は乗り物系の展示が多いのでとても楽しいですよね。ベルリンの博物館も大好きです。ペーさんと一緒にぜひブラーんを見に行ってくださいな~。笑